歯周病や虫歯が重症化して、または思わぬ事故に遭い、歯を失うことがあります。歯がないと、見た目が悪くなるだけでなく、きれいな発音ができなかったり、コミュニケーションがうまく取れなくなったり、物がしっかり咬めずに消化不良を起こしたり……さまざまな弊害が生じます。そのため、失った歯は補う必要があるのです。
歯を補う治療を「補綴（ほてつ）治療」といい、今も昔も手軽な補綴治療として親しまれているのが「入れ歯」です。入れ歯は手術を必要とせず、長くても数ヶ月以内に歯の機能を回復できます。ただ、合わない入れ歯を使っていると、ずれて痛む、うまく咬めないというお悩みが出てきますので、より精密な入れ歯をつくることが理想的です。
入れ歯は、保険が適用される保険診療の入れ歯と、保険適用外の自費診療の入れ歯の2種類に分かれます。
| 保険診療の入れ歯 | 自費診療の入れ歯 |
| 保険が適用される経済的な入れ歯です。使用できる素材が「レジン」にかぎられているので、強度を出すために厚みが出ます。そのため審美性が劣り、口の中で違和感があるため気になる場合もありますが、治療期間も短く手軽に歯の機能を回復できる入れ歯としてよく選ばれています。 | 保険適用外の入れ歯なので費用が高額になりますが、使用できる素材に制限がなく、審美性の高い精密な入れ歯をつくることができます。より天然歯に近い見た目と咬み心地を得られる理想的な入れ歯をつくりたい方にはお勧めの入れ歯です。 |
当院では保険診療から自費診療まで対応し、さまざまなタイプの入れ歯をご用意しています。患者さんのご要望や症例に合わせて快適な入れ歯をご提供いたします。
レジン床義歯（保険診療）
保険が適用される一般的な入れ歯です。厚みがあるため口の中で違和感があったり、食べ物の温度が伝わりにくくて味覚を感じにくかったりというデメリットがありますが、経済的なうえに短期間で完成するため、多くの方に選ばれています。
金属床義歯（自費診療）
特に人気の高い自費診療の入れ歯です。歯ぐきに触れる部分は金属製。強度が高いので薄くつくることができ、熱伝導率も高いので味覚を感じやすくなっています。使用する金属には一般的な「コバルトクロム合金」のほか、金属アレルギーを起こしにくい「チタン合金」などがあります。金属床は細菌も繁殖しにくいので衛生的です。
マグネットデンチャー（自費診療）
残っている歯の根に磁性金属を、そして入れ歯側には磁石を取りつけ、強力な磁力で安定させる入れ歯です。しっかり固定されるためずれたり外れたりすることはほとんどないにもかかわらず、取り外しは簡単にできるのでお手入れが楽にできます。歯根が残っている症例にしか適用できませんが、留め金がなく審美性が高いのが特徴です。
ノンクラスプデンチャー（自費診療）
留め金（クラスプ）がない審美的な入れ歯です。歯ぐきに触れる部分は弾力性の高い樹脂製。歯ぐきにしっかり吸着するためずれにくくなっています。クッション性が高いので歯ぐきへの負担が軽く、金属アレルギーの心配もありません。留め金がないことで、残存歯を傷つけることのないやさしい入れ歯です。
当院では、保険診療の入れ歯から、より品質の高い自費診療の入れ歯まで、患者さんのあらゆるご要望に応えるべくさまざまな入れ歯をご用意しています。
